最近のニュースでこんな記事がありました。
「金融機関にうその書類を提出して約11億円の融資をだまし取ったとして、東京地検特捜部は2021年5月27日、横浜市の太陽光発電関連会社「テクノシステム」の社長・生田尚之氏(47)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。」
「逮捕容疑は昨年3~7月ごろ、太陽光発電やバイオマス発電の設備を巡るうその名目で融資申込書や見積書を提出し、阿波銀行(徳島市)から約7億5000万円、富士宮信用金庫(静岡県富士宮市)から約4億1500万円の計約11億6500万円の融資金を引き出し、だまし取った疑い。」
それとは別のニュースで、ソーシャルレンディングとも貸付型クラウドファンディングとも言われる、投資家から小口資金を募って事業会社に貸し付けるファンドを運営するSBIソーシャルレンディングの貸付先に不正があり、利息や元本が償還できない事態に陥っている、というニュースを目にしていました。
なんと、このニュースは繋がっていたのです。
SBIソーシャルレンディングも、このテクノシステムにに貸付を行なっていたとのことです。
このテクノシステムという会社、小泉元総理や小池都知事、公明党の遠山議員に政治献金をするなどして近づき、一緒に写った写真などを使って商売をしていたようで、今後も色々なことが明るみに出そうです。
それにしても、フィンテック技術の発達で、今後貸付型のクラウドファンディングの進展も期待できると思った矢先、こういう不正が明るみに出て、その機運が沈みかねないのは残念なことです。
SBIソーシャルレンディングでは、第三者委員会を設置し、報告書を公表して不正の詳細を明らかにしました。
ある意味、こういう広く一般から資金を集めたのでこういう透明性の高い状態になった、ということも言えると思うので、自分としてはポジティブに捉えたいと思っています。
あと、この被害に遭ったのもSBIグループという体力がしっかりしているグループだったことも幸いだと思います。もう少し小さい業者だったら、もっと悲惨なことになっていたと思われます。
2021年5月24日のプレスリリースで、SBIソーシャルレンディングは廃業を発表しました。
正直言ってSBIソーシャルレンディングは被害者と言えると思いますが、今回の件を見抜けなかったということで、厳しい措置になったのでしょうか。残念です。
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